習いはじめて、10年後にはどうなってる?

お花屋さんに送っていただいた芍薬

 

 

◯遠いビジョン 近いビジョン

今年もたくさんのお友達に、ご入会いただきました。コロナの渦中、新しい習い事を探すのも大変だったのではと思います。都会はたっっっっっっくさんの選択肢があります。なんでも習う気になれば習えます。その中から、よりにもよって(?)音楽を選んでくださって、そしてその中でも、最も難しい楽器バイオリンを選んでくれた皆さんには、心から敬意を評します。親御さんも付添だけじゃなく、練習をさせるというミッションがある習い事。面倒臭さナンバーワンの楽器を選んでくださって、ありがとうございます!笑)

毎日毎日、おうちでは練習するしないのバトルがくり広げられていることと思います。バイオリンや音楽が好きになることと、練習を進んで喜んでやることとは、若干齟齬がありますので、うちの子練習嫌いだから、音楽に興味があるわけがない。お金が勿体ないからやめさせる!なんてことになりませんように。

近いビジョンとしては、とにかく毎日楽器ケースを開けることを習慣にすることを目標にということから始まるわけですが、10年後、この毎日が続いたら、どんな感じになっているのか、今日は一緒に思い描いてみようとおもいます。

◯皆同じようには進みません

まず発表会ですが、3種類の発表会を毎年順番に開催しています。

昨年分は室内楽 今年分は独奏発表会 来年分は弦楽オーケストラに参加します。

昨年入会くらいだと、来年のオーケストラももしかしたら参加できるかもという感じですが、今年始めた皆様は、ギリギリ乗れるかな?難しいかな?という学年(バイオリンの)になります。

もちろん、何歳で入会したかにもよります。3歳のお子さんが5回レッスンでかかることは7歳のお子さんは2回ですむなど、年齢的な進度の速さはもちろんあります。

毎日練習するのか、親子バトルに負けて週に2日くらいしか練習しないのかでももちろん違います。楽器だけは、練習0でうまくなることはありませんので。

習い事で毎日埋まっていて、バイオリンの優先順位は下の方なのか?上の方なのか?

そもそももって生まれた器用さ不器用さ、残酷なことに、能力はみんな同じではありません。

ですので、一概にこうなるはずということは申し上げられません。こうなるはずと期待しすぎることもありませんが、ビジョンがあると、頑張る励みになるかと思うので、過去の私の生徒たちの進度も思い出しながら綴っていきますね。

◯発表会とともに

「格差」というのが最近のキーワードですが、都内に在住で、習い事までできる余裕があるご家庭ですので、一日一食しか食べられないとか、給食で栄養を取っているとか、そういうご家庭はありませんが、それでも子どもって本当に色々ですね。(子どもの経済格差は、少しでもなくなってほしいですね。そういうところに少しばかり、寄付もしています)

始めたときから、先生の話を「はい」ときちんとお返事をして、積極的にやってみる子。まずは、レッスンその場に40分入ることが目標という子。毎日練習することが習慣になって、熱心に練習する子、なかなかレッスンで弾いてくれない子。(一回しかレッスンで弾かないと決めてる子もいます!笑)こんなに色々なのですから、学校の勉強のように同じように何年生で何ができるなんて目安は、本当にただの目安です。

レッスン中にレッスンが成立しないくらいお話が聞けない子や、ぐずぐずが止まらない子は、もちろん集団でのレッスンは難しいと思いますので、こちらから、まだ難しいので、独奏の方を今は伸ばせば?というようなアドバイスはしています。向いてないことを延々とやらされてもつらいですよね。合奏の練習は、4,5時間あることもあります。

ですので、全員が合奏のレッスンに出るわけではないのですが、サイクルとしては、独奏、弦楽オーケストラ、室内楽(室内楽が難しい進度のときは、データと合奏)というサイクルで、発表会が巡ってきます。

モデルケースとして、室内楽の発表会の1年前に入会したとしましょう。年長さんの入会が多いので、年長さんのAちゃんとします。架空の人物です。

 

1)一年目の発表会

発表会半年前にエントリーが開始され、その時点で半年経っているので、バイオリンランドの1巻の真ん中辺りをやっている頃でしょうか。そうすると、発表会では、バイオリンランドから1巻の曲と2巻の曲で、2の指が出てくるあたりで出演します。

 

2)2年目の発表会

無事に発表会でがんばり、2の指あたりまでたくさん練習した状態で終わります。次は独奏の発表会に向けて。その間、バイオリンランド2巻もがんばって進み、1の指、2の指、3の指辺りまで使えるようになっています。その頃に発表会の曲を決めます。3の指まで使えたら、かんたんな童謡は弾けますし、発表会用の曲集から選びます。集中力や譜読みの力がある子だったら、長い曲オシャールのキラキラ星変奏曲あたりでもいけるでしょうか。

3)3年目の発表会

そして3年目は弦楽オーケストラに向けてクラス分けです。リズムを読む力が備わってきていて、レッスンでの態度も大人との練習にも耐えられるということでしたら、いよいよオーケストラデビューです。ええ?そんなの無理って思われる人もいるかも知れないのですが、ちゃんと「イージーパート」というのが、楽譜についていて、少し音の数を減らしてあります。指揮者の指揮棒を見ながら、お兄さんお姉さんに手伝ってもらいながら、一緒に合奏を楽しみます。

あまり、無理をさせない教室ですが、この一年は、みんな必死に長い曲を譜読みして、ここで目覚ましい進歩を遂げる生徒たちです。3年に一回の「無理」なので、それもいいかなと思っています。

4)その後

その後はここで割愛させていただきますが、合奏で先輩たちとともにし、ポジション移動とか、ビブラートとか、あんな難しい曲弾けるようになりたいなというモティベーションがあがります。もちろん、3年目でデビューできなくても、6年後があるわけですから、欠席だったとしてもお家の方が聴きに連れてきてくださいます。聴くとやはりテンション上がりますよね。またコツコツがんばります。

6年後2回めの弦楽オーケストラでは、中級クラスまで入って頑張る子。アレンジものではなく、本当に弦楽のために書かれたきれいな上級クラスの曲のメンバーになる生徒さんもいらっしゃいます。

発表会でどんな曲を演奏したかは、過去記事「杉並公会堂」で検索してみてください。youtubeチャンネルにも、音声だけ公開しています。

3回目の合奏発表会で10年ということになります。さきほどのAちゃんは、3回目の出場になりますね。3回目だと、中級にはきっと乗れています。Aちゃんがもし毎日コツコツ練習を積んでる熱心な生徒になっていたら、上級クラスの曲に出演しています。

10年ってあっという間なんですよね。とは言え、誰でも10年続けられるかというと、そこもまた「みんな」ではないわけで。逆に10年続いてる子は、「続ける」という才能がある子たちですよね。みんな、本当にえらいねと思います。今数えたら、大人の人も合わせて、バイオリン10年以上続けている人は31人いらっしゃいました。41%?え?すごいですね。みんなすごい!

 

 

 

 

 

 

 

 

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