合宿参加生徒さんの声
1月の三連休で、弦楽アンサンブルを勉強する合宿に生徒を連れて行きました。
その様子はFacebookにも書きましたのでよろしければどうぞ。こちら。子どもたちも、大人の生徒さんも毎年この時期には一緒に3日間過ごすので、最後はとても名残惜しくしてくださり、音楽を共に学ぶ絆を感じました。その時に生徒さんたちからお礼のメールがたくさん来たのですが、その中から許可をいただいたので皆様にもご紹介したいと思います。
まずは3日間、合宿に連れて行っていただいてありがとうございました。無理して2曲乗らせていただきましたが、すごくうれしかったし、楽しかったです。
「冬」は聴き覚えがあったものの曲名も知らず、「カッコいいな」と思っていたところ、 昨年、某メーカーのCMで曲名が判明。メロンオケで生で聴いて、「いつか弾いてみたい」と思ってはいましたが、こんなに早くチャンスが訪れるとは思いませんでした。「クリスマス協奏曲」は数年前に室内楽か何かの講座で弾いた時に好きになって、その時は途中まででしたので、こちらも気になっていた曲でした。反省点としては、本番でも一部「落ちて」しまったことと、「難所がクリアに弾けなかった」こと。びっしりと譜割り施し、ボウフラがわいたようになった楽譜と何度もにらめっこした結果、やっとカウントが取れるようになったのに、いざ合奏したときに落ちてしまう……。結局完全に押さえきれていなかったということで、悔しかったです。お正月に実家で録音を聴きながら何度も練習しました(笑)難所については、もっと反復と分解して練習しておくべきでした。
それでも合奏はやっぱり楽しくて、チェロとチェンパロで先生方に入っていただいた途端、みんなの気迫が変わって、ドキドキしました。チェロの迫力ある深い音と、星くずが鳴るようなチェンパロの音に、引き上げられたような感覚がしました。また、今回いろいろと発見もあって、何度音源を聴いてもわからなかったのに、カウントが取れるようになったら、自分のパートが聴こえてきた、ということがありました。コレルリは本番になってようやく周りの音が聴こえて(先生にがっかりされそう)、「ああ、ほんとに掛け合ってるんだ」と思いました。
ビバルディでは、歌う/歌わないの差がこんなに出るものなのかと思いました。(ソロのメロディーを鼻歌でうたいながらピチカートの伴奏をするという演習を皆でやってみました:辻註釈) 歌うようにしたら、みんなの音の粒が揃ったように感じました。
ピッチカートも、指の付け根を意識したら、鳴り方が変わったので、驚きました。弓遣いも、指摘されたことを意識してその場でやると、すごく弾きやすくなったところがあって、普段言われていることの大切さを再認識しました。
アンサンブルレッスンをしてもらっていますが、最小単位でできないことが、大勢でできるわけがないことを痛感しています。春のアンサンブル発表会では、今より一歩進めるよう、がんばります。あと、もっともっと美しい音が出せるようになりたいです。
合宿では、先生方はもちろん、ご父兄のご協力のもとに音楽に専念することができています。生徒同士でもそれぞれが自発的にできることをやり、それを自然なかんじでやられているので、みなさんすごいな、と思います。ホントに、いい方たちばかりです。昨日など、どなたかのお母様だと思うのですが、ホールのサンダルがきれいに揃えてあり、頭の下がる思いでした。
いろいろと世知辛いこともありますが、会社を離れた場所で、子供から人生の先輩まで、 共通の趣味を通じた仲間とひとつのもの(音楽)を共有できる素晴らしさと、その環境を与えてくださっている先生に深謝いたします。
素敵な感想をありがとうございました。その後、この生徒さんとどうして落ちてしまったのかということについて、少しメールでやりとりをしました。本番ではきっと感覚がいつもより研ぎ澄まされるので、今まで聞こえてなかったものが聞こえ始めて、その感覚にびっくりして、普段落ちないようなところで落ちてしまったりということが起きたのではないかと私は思ったので、そのように伝えました。研ぎ澄まされている感覚はあったとのご本人の弁。いつも本番の様な感覚で練習できるのが理想ですが、なかなかそこまでに集中力は普段出ないので、本番を数多く経験することで、又ひとつ感覚が開いていくのではないかと思います。本番と言っても、昨日の夜まで一緒に飲んでたご父兄が聴いてくださってるだけなんですが、それでも改めて演奏するとピリッとしますよね。また、一つ大きな前進をなさなったんじゃないかと思います。進歩って、外から目に見えないこともあるんですよね。