合宿レポート ラター作曲「弦楽のための組曲」

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いよいよ最終回です。ユリカバイオリンスクールの合宿歴は、合奏発表会のある年に合宿をやる。というところがスタートしました。最初は八ヶ岳。貸切バスで河口湖に行ったこともありました。子どもの生徒さんははじめは一組参加でした。(現在は4家族が毎年きてくださっています)お母さまが「まだまだ見張りが必要ですから(笑)」と私に気を使ってくださって付き添いで参加してくださり、大人だけの合宿に子どもが参加するようになりました。その後、せっかくだから毎年合宿やりたいということになり、日光霧降高原のこの宿を見つけ、ずっとここにお世話になっています。東京の都心から近いですし、宿の方も親切で本当にありがたいです。この宿がなかったら、こんなに毎年の合宿は続いていなかったと思います。

あるとき、他のお教室の発表会を聴きに行って、自分の子ども以外に拍手もしないし、応援もしないという雰囲気のところがあり、すごく驚いたと私にご報告して下さったご父兄がいらっしゃいました。ネット上では、よくそういう話をききますが、本当にあるんだってびっくりしました。まだまだ日本には、揉まれてなんぼとか、嫌な思いをして勉強してこそうまくなるという、変な伝統が根付いているんだなと残念な気持ちになりました。ピアノランド、バイオリンランドのメソードは、こういう日本の根性第一主義のアンチテーゼとして生まれたんじゃないかと思っています。ピアノランドで育った、ピアノは楽しいと思う子どもたちが、音楽大学に行って、卒業して、ピアノの先生になったりしているそうです。もちろん、演奏している人もいるそうです。

そんなピアノランド、バイオリンランドの精神を受け継いでいるうちのお教室なので、うちの子もかわいがる、他のお家の子もかわいがる、大人は子どもをかわいがる。そういう雰囲気の中で、音楽の勉強は楽しいと思っている子たちと、そしてもちろん、大人の人も育ってくれたらいいなと思います。だって、音楽やるのは楽しくない、苦しいと思ってる自分のほうが立派だって思ってる人の演奏ってどうなんでしょう?この人音楽本当に好きなんだなと音楽から聞こえる人の音楽を、私は聴きたいです。合宿では、大人の生徒さん、子どもの生徒とご父兄という大きなファミリーのような感じです。ご父兄同士も仲良し、子ども同士も仲良し、大人同士も仲良し、大人と子どもも仲良し。私の夢と理想が叶っているのではと思います。

さて、今日は前振りのほうが長い感じですが、ラター作曲 弦楽のための組曲を振り返ってみたいと思います。

音を出してみないと何が問題として浮上するかわからないのが、私のまだまだ未熟なところなんですが、いやあ、これも予想外のことが起きてびっくりしました。なんか聞き覚えで弾いてるなって感じだったんです。あんなに一緒にリズムよみからやったのに!リズム読みする時に、休符も言うようにあんなにレッスンしたのに!楽器持った時に、頭と手がリンクしてないんだなって感じでした、13小節からポリリズムになるんですが、そのあたりから走り始めるんですね。ドライブしていくんだったらいいんですが、走っていくんです。ドライブするのと走るのの違いはと言われると難しいんですが、走ってるんですよね。今思うとですが、あの場でリズム読みを指揮棒に合わせてやってみてればよかったと思います。指揮棒を感じながら、まずは読めるというところから出発すれば、もしかしたら違うものができるかもしれません。「弾く」という行為が入ると、神経が一つなくなるんですよね。難しいのでまだまだできなくて当然です。安心してください。必ずそこまで8月までに到達しますので。

一つ救われたのが、生徒たちに「今ずれてるってわかった?」って聞いたら、「分かった」って何人かの生徒が答えたことです。私になんて言われても、自分たちが気がついてないと、当日なんともできないわけで、これはやっと何か聞こえてきたのかなとうれしかったです。今度、トップだけ指揮者の席で、みんなの演奏を聴いてみるという体験をさせてみようかなと思います。私も自分がパートに入って弾いてると、やっぱり真ん中で聴いてるのとは違って聞こえています。だからこそ、バランスなどを聴いて、交通整理をしてくれる指揮者が必要なわけですが、真ん中で聴いてみる体験で、もしかしたら全体の聞こえ方も違ってくるかもしれません。

みんなの感じてるテンポ感があんな感じだったのに、なんとなくなんとかなってしまったところが残念でした。逆に棒と合わなくなって崩壊してみたほうが、勉強になったんだろうなと思うのですが、なんとなくどうにかなったので、問題の大きさがあまり露呈されなかったのもちょっと残念なところです。あとは、何がどうなっても、ここではきちんと合わせなおそうというところを、次回もう一回確認したいと思います。リハーサル番号が来るたびに、わかりやすくまとまってるので、みんなにきちんとアナウンスしていけば、本番の崩壊は防げるのではと思います。すごくいい曲なので、かっこ良く演奏できるといいですね。

ということで、来年の1月三連休も宿の予約をしてきました。来年はウィーン演奏旅行前のはずです。わあ、どうだろう。話が進んでるかなあ?たぶん弦合奏の練習になるかと思います。また楽譜や楽曲を探すのが楽しみです。


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