「樹原涼子と名器を巡る旅 第2回」に行ってきました。
前回のベヒシュタインに引き続き、今回はSHIGERU KAWAIという名器についてお話を聞いてきました。国産の名器。音大時代、学生が練習する部屋がズラ〜〜〜っと並んでいて、音大の中か、女子寮ののむらさき寮の地下で練習するのですが、ヤマハとカワイと練習室のピアノは両方入っていました。バイオリンはピアノがなくても練習できるので、弦楽器専用の練習室もあって、そこには鏡と譜面台が壁に打ち付けられていて、鏡見て練習しろよってことだと思うんですが、ほぼそこで練習。明日ピアノのレッスン!というときに、あわててピアノの入ってる練習室を放浪するということに。(笑)グランドピアノとアップライトピアノと入っているので、グランドが空いてたらラッキーって感じでした。実家にいたら、ほぼ自分専用のピアノがあった暮らしだったのに、東京に出てきて色んなピアノを弾いて回ることに。そうすると、自分の駄耳でも、自分が好きなピアノとそうじゃないピノがあるんだなって事がわかるんですよね。その時に、お気に入りだったのは実はカワイのピアノでした。実家はヤマハのグランド。なので、聞き慣れてるから好きだったわけじゃないと思うのですが、どうして好きだったのかよく思い出せないんですが、なんか澄み切ってる音がしていいなって、思ってたように記憶しています。
卒業して就職したのも河合楽器。なんかご縁があるんだと思います。今回は、河合楽器の歴史と制作にあたって工夫していることを。ダンパーの上がり方とか、部品の一部を樹脂化したとか、色々おもしろいお話を聞けました。お話を伺いながら、まさに日本人ピアニストのために作られた、日本の職人さんが作った楽器なんだなあって思いました。日本の車も日本の高い湿度に耐えられる工夫が随所にされていて、外国の車は日本に向かなかったりするってよく聞きますが、まさに、そういう感じなのかもって思いました。
バイオリンも実は日本の湿度には向かないって、過酷すぎるって言われてますよね。私も以前、ウィーンから来たばっかりの楽器を使ってたことがありますが、一夏ですっかり剥がれました。(笑)いやあ、こんな過酷な日本に連れて来られてかわいそうにって思いました。湿度に左右されないような工夫って、まさに過酷な日本対策。そして、タッチが軽くなるという工夫は、手の小さな日本人向けなんだろうなって思いました。
先日Facebookを読んでたら、こんな記事が。ショパンコンクールの時に、高橋多佳子さんがカワイを選んだ貴重なお話が書いてありました。さすが!日本の誇る職人さんの努力の結晶です。
お話のあとは、ピアノの先生方がこの楽器を演奏してくださるとのことで、最前列で聴かせていただきました。同じ楽器なのに、ピアニストが変わる度に音色が変わってこれもものすごく面白かったです。皆さんプロとして教えていらっしゃるので、上手なことはもちろんですが、それぞれに個性があるんだなって。いつもこんな素敵な企画をしてくださる、主催なさるピアノランド事務局と樹原先生に心より感謝です。そして次回は、なんとなんと、大好きな楽器、ベーゼンドルファーです!楽しみにまた伺いたいと思います。
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