短い練習時間でどう練習するか
◯一回しか弾かないの?
前回、練習時間のリサーチをしてみましたが、私自身もびっくりしたのが、意外とみんな練習時間が少ない!笑 あの宿題の量15分で終わる?20分で終わる?と思ったりしたのですが、終わるんでしょうね。
そして、一回しか弾かないんです・・・。というご家庭、意外と多いんですよね。でも、それを毎日やるのですから、えらいじゃないですか!次のレッスンまでに6回か7回は弾いてくるということですよね。一回しか弾かないのが、週に2日とかじゃ上達はかなりのスローペースになりますが、毎日弾くのですから、上達は望めると思います。
実際、レッスン内で私と譜読みを終わらせていたら、1日一回の練習もありかなと思います。そして、実際に2回めの合奏発表会で上級クラスに入ってしまった生徒さん、いらっしゃいます。もちろん、レッスンの時間を長くとっていただいていましたが・・・。
やはり、レッスンがいいのか(笑笑)自画自賛ですみません。
皆さんレッスン見学されてるので、レッスンの様子はおわかりかと思いますが、一回弾くまでに、たくさんのやることがあります。
レッスン手順)
リズム読み(小さい頃はリズムボール)→音符を読んで指の場所を確認→できれば歌ってみる→ボウイング練習→両手練習
こんな感じで、一回目弾くまでにかなりのステップを踏んでいきます。こんなのうちの子にはやらせなくてもいいのよ。すぐできるから。なんて思ってたら、ある日全部雰囲気だけで弾いてたとか。次の曲になるとまた一からやり直しになる(この音符何拍?って聞いても、さっき弾いてたのに忘れてる等)とか、びっくり仰天がやってくるので、要注意です。
音を出してないと練習だと思えない人が多いと思うのですが、上のステップを踏んでいる間は、全部大事な練習です。
特に一回しか弾かないことを、推奨しているわけじゃないのですが、一回でも上手くなるなんて、希望がもてますよね。その代わり、貴重な一回練習を間違えた練習にならないように、周りが質のいい練習になるように、注意させるのが大事だと思うので、これからも気を引き締めて、レッスンをしていこうと思います。
そして、一回しか弾かない生徒さんは、次のステップとして、週に一回時間をかけて練習する日を作ってはどうでしょうか?
ジョギングでも、距離を決めて走る日と、時間を決めて走る日と、1キロごとに負荷を上げてタイムを上げていく練習など、色々種類があるように、バイオリンも時間のない平日は集中して一回。時間がある日は、気になるところができるまで、しっかり練習。もしくは、その曲のいい演奏を聴いて研究するとか、時間がないとできないことをやる日を作るといいかもしれませんね。
◯良い練習にはよい耳が必要
レッスン中「プラクティスレッスン」というのをやっています。主に、うちで練習できる環境がない人は、レッスンというよりは、練習を一緒にするという感じなのですが、タイマー測って、2分練習してとか、ここは1分だけ練習してと指示をだして、練習させます。
受験生や中高生も、プラクティスレッスンをさせるときがあります。「今の部分練習してみて」って、色々レッスンした直後に練習させるのですが、「いい練習してるな」という生徒と、「えええ?今レッスンしたことは全部なしなの?」って驚く生徒とが、お恥ずかしながらいます。
例えば、譜読みを間違えて練習してきたところは、必ずその場で治るまで練習させようと思って練習させるのですが、一回 ・・(治った治った)2回目・・・あれ?なんか間違えた音に近くなってきた 3回目・・・ええええ?それ間違えた音のほうだよ・・・。
みたいな感じです。私が心を込めてレッスンしたなんだったの?とショックを受けるのですが、色々理由はあるかと思いますが、その理由をさぐってまたレッスンし直すということになります。
理由は、色々パターンがあります。
1)本人の耳が育っていない。2)自分の出した音が聞こえていない。3)そもそも先生の話を聞いていない。4)聞いてるけど、理解していない。
1)から3)は割と、短期間で注意を促せるのですが、4)は原因を探るのに時間がかかります。私の説明も今一つなのかもしれませんが、話を聞いて理解するということが難しい生徒さんもいらっしゃいます。
1)2)は、ソルフェージュ教育ということになります。小さい生徒たちには、聴音をさせているのですが、聴音をさせるのって、とても大事だなと思います。特にバイオリンは、自分で音程がわからないといけないので・・・。そして、それだけではなく、音を聴いて自分で音符を書いてみるという行為が、聴く注意深さにつながっていくような気もしています。
もちろん、音程だけじゃなく、音色を聞き分けたり、アーティキュレーションを聞き分ける耳も大事ですので、その都度レッスン内でやっていきます。割と、聴音で2拍なのか、一拍弾いて一拍休みなのかの違いがが聞き取れない生徒さんは、演奏するときも語尾が雑だったりします。
◯耳を使って質のいい練習を!
大きくなって一人でレッスンにくるようになると、こういう練習するといいよとレッスン内で練習の仕方も教えています。
例えば、ここは重音で音をとっていくといいよとか、一つ先の指の移動先を考えながら、ゆっくり練習するとうまくいくよ、開放弦と同じ音は合わせてみるといいよなどなど・・。
流石に大人の生徒さんは、そうか!いいこと聞いたって、実際に練習してくださっていると思うのですが、子どもたちに、その場で「じゃあ、練習してみようか」というと、ただ通して終わり。という練習をする子もいます。
この伝わってない瞬間!笑)いいんです。伝わるまで伝えるのが、教師の仕事なんです。がんばります。しつこさでは、負けません。
まずは、教わった練習方法試してみましょう。
そして、なんとなくできたではなく、本当にできるまで練習しましょう。
これ、大人も子どもも、自分に対してどこまでストイックになれるかというところだと思うのですが、まずは続けて3回は成功するまではできたうちに入らない。というのは、常日頃言ってますし、レッスン内でも、一回できたら、間髪入れずに、「はい。あと2回成功させよう」と言って、カウントをしてあげます。一緒に数えながら寄り添って上げたら、みんな頑張ってくれます。
そして、ストイックになれるかどうかは、精神論じゃなく、良い耳を持っているかどうかです。こんな音程の甘さじゃな耐えきれないとか、このリズムの崩れ方は許せないとか、自分の出したい音がこれじゃない!
そういう風に聴けるようになってきたら、ものすごく質の高い練習ができると思います。そして、耳が良くなると、自分がうまくなっていく実感もできて、ますます練習が楽しくなります。
「楽しい」練習が皆さんできますように!これからもビシビシレッスンしていきたいと思います。ソルフェージュ教育の必要性を、ひしひしを感じている今日このごろ。大人の生徒さんもご希望があれば、取り入れますのでお知らせくださいね。私の耳はちょっとポンコツかも!と思うところから、全てが始まります。
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