大人からヴァイオリン始めた人の練習方法
大人からでもうまくなるのか?
現在、大塚の自宅でヴァイオリン、ビオラのレッスンをほぼ毎日やっていますが、その前は、大手の音楽教室で教えていました。青山というおしゃれスポットに、おしゃれでもなんでもない私が、ビオラとヴァイオリンのダブルケースと、小さいVAIOを持って、原宿から徒歩10分ほどの道のりを歩いていました。
今から20年くらい前の話ですが・・・。なぜVAIOかというと、そこにミュージックデーターを入れて、バイオリンランドのデーターを入れて、持ち歩いていたんですよ。まあ、重い!笑)今はiPhoneで再生できるので、そんな人日本に一人もいないと思いますけど・・・。
オシャレスポットなので、ほぼ8割大人の生徒さん。会社帰りに趣味や楽しみとして通ってくださる大人の方々でした。
大人からでも上手になるか?と言われたら、「はい。なります。」と営業トークでなく胸を張って言えます。熱心な大人の生徒さんが、どんどん上手くなる姿を何人も見ていますので、年齢じゃないな。やる気と資質だなと思います。もちろん、大人の方の趣味ですので、上手くなることが第一の目的じゃないですし、マイペースで息抜きでやりたい人もいますし、人それぞれの楽しみ方で全然だいじょうぶだと思います。
その後独立し、(並行して自宅でもレッスンしていましたが)今では、大塚の自宅のみです。上の写真は、教室の合奏練習風景なのですが、これ殆どの生徒さんが、大人からヴァイオリンビオラを始めた大人の生徒さんたちです。発表会ブログには動画も載せてあるので、是非どうぞ。何人も何人もエキストラのプロが入ってるとか、そういうチートはしていませんよ。笑)足りない楽器には、少し入っていますし、講師も一緒に弾いてはいますけど・・・。
大人だから上達しないのか?
大人と子どもと同時に始めたら、初動は大人の方がずっと速く進みます。よく親子で一緒に始めることがありますが、お母さん、お父さんのほうがずっと理解力もありますし、身体の筋肉もありますし、さくっとヴァイオリンランドの1巻くらい終わってしまいます。
その後、いつか比べると子どもの方が進度が上がるのですが、どうしてかな?と考えるに、3つ理由あげます。
1)まずは絶対的な「練習量」が大人の方が少ない。そんなの当たり前です。大人なんですから、働かなくちゃいけないし、家事もしないといけないし、もしかしたら家族をケアする立場の人かもしれません。
2)次に、だんだん新しいことを身につけるための時間が、子どもの方が短くなる。
3)指導内容がかみあってないこと。私の方が、大人だからきっとわかってるかなと思って、すっ飛ばしてしまっていることがいくつかある。
2)は、子どもよりペースが緩やかだったとしても、時間をかければいいので、いつかできるようになると思います。諦めないことです。
3)は、大人なので、コミュニケーションをとっていけばいいです。私も時々ご本人に色々聞いて、カリキュラムを修正することもあります。楽譜を理解していると思っていたら、大人のカンで読んでいたとか。脱力してるという言葉を信じていたら、実はすごく力んでいたとか。そのたびに、大人なのでコミュニケーションを上手く取って、レッスン内容を修正していけばいいと思います。ソルフェージュのレッスンを勧めたり、体操を一緒にやったり。
今日は意外と忘れている、1)について書いてみます。
時間の確保の仕方
私よりずっと時間管理が上手な人がいっぱいいると思うので、ここに偉そうに書くこともないのですが・・・。練習のハードルを下げるアイデアを3つ書いてみたいと思います。
1)レッスンから三日以内に練習してください。
せっかくレッスンで、うまく行ったよね。とできるようになっても、やはり反復練習がないと、また忘れてしまいます。なので、できれば三日以内に、自分で思い出すための練習をしてください。家で練習できない生徒さんも多いですが、カラオケボックスとかスタジオに行って思い出してほしいです。この一手間でかなり違います。
2)練習が終わったら、iPhoneか手帳を出して、次にいつ練習するのか、練習する日を自分で決めてください。
皆さん意思が強いので大丈夫かと思いますが、私は「家でも筋トレしてね。」とか「英会話復習してね。」と言われて、よし時間ができたらやるぞと思っていても、時間ってできないんですよね。なんででしょう?笑)世界一意思が弱いんじゃないかと思います。
次の練習日を決める。楽器を持ってない人は、次のレッスン日を決めるでもいいです。たったそのひと手間が違うんです。最近、夫はこの方式で、ふたりのMacのファミリーカレンダーに書き込むようにしています。
大人なので、その日やっぱり用ができてできないかもしれません。それでもいいので、変更先の日を決めてください。大人なんですから!
3)たっぷり練習とちょこっと練習を使い分ける
毎回たっぷり練習時間が取れたらいいですが、そんなことはないですよね。大人なんですから!(何度もすみません)いいんです。いいんです。
たっぷり練習の時は何をするか。まずはお約束「スケール」ですよね。これで身体の動くや、音程感覚、音色の確認など、いろいろとやってみましょう。
そのあと宿題の楽譜をじっくり読んで、ちょこっと練習では、どんなことをやればいいのかを考えるのです。これは、もしかしたらレッスン時に先生とやりながらわかることもありますが、まず宿題の全体像を読んだり、弾いたりしながら、どこができないのか見極めましょう。全体像を先に見るということが大事です。
楽譜は読めてますか?リズム読みしましたか?ポジション移動の箇所は把握しましたか?指の置き方は把握しましたか?なんなら、半音の箇所もメモしましょう。こういうことは、すごく時間がかかるので、時間があるときに。一音も音出さないで終わってしまうかも・・・。え?音出さないでもできるの?じゃあ、電車の中でもできるかも・・・。と思ったあなた。すばらしいですね。そうです。どこでもできますよ。まあ、でも電車ではゆっくりしたいですよね。おまかせします。大人なんですから。
そして、ここは難しそうだな。ポジション移動できるかな?みたいな、気になる箇所をちょこっと練習でやってみればいいんです。音階練習さえやる時間がなかったら、開放弦だけ弾いて、身体の確認をしてからはじめてもいいと思います。何もしないよりずっといいです。
その後たっぷり練習ができる日が来たら、またその他の箇所も確認。直ぐにできるかなと思っていたところも、実は難しかったななど、色々発見がありますよね。できれば、時間があるときにこうやってみたらできるかな?色々お試ししてみましょう。試行錯誤こそ、素晴らしい練習です。この方がいい音になったなとか。
その後、ちょこっと練習のときは、「通し練習」をしてみて、またできなかったところを、付箋でチェック。
次のちょこっと練習で、付箋の箇所確認練習。
練習が進んできたら、たっぷり練習のときに音源を何種類も聴いて、曲作りのアイデアをまとめるのもいいですよね。スコアも眺めて、どういう風に曲を作っていこうかな?これこそ、アマチュアの醍醐味じゃないでしょうか。
大人の人は、本当にお忙しいのに楽器まで習って素晴らしいと思います。今、『ハーバード・ジュリアードを主席卒業した私の「超・独学術」』という本を読んでるのですが、著者の広津留すみれさんは、ダブルメジャーで、研究もヴァイオリンも両方とも専攻なさったそうです。時間管理術がすばらしく、色々参考になりました。若い人だけに、電子ツールも使いこなしていて、時間管理がお上手です。とにかく2つとも好きなことなので、一緒にできる環境を求めて大分からアメリカに渡ったとか。同じようにはいきませんが、私も爪の垢を煎じてのみたいものです。
大人の生徒のみなさんも、仕事と音楽、まさにダブルメジャー、ダブルライフですね。いつまでもずっと2つの大事なことが、人生で続きますように。
チェロ科の千鶴子先生もインスタはじめました。フォローよろしくお願いいたします。
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