第2回 ピアノ・室内楽発表会

昨日の9月3日日曜日 2回目になる ピアノと室内楽の発表会を開催しました。夏休み明けはさすがに学校行事はないだろうと思いきや、塾の行事がいたるところであったようで、塾世代はだいぶ欠席となってしまいました。昨年弦楽オーケストラの発表会で、小さい生徒たちやピアノ科の生徒さんたちが出られなかったので、早く企画しないとと思いつつ、オーストリア修学旅行などもあり、結局この時期になってしまいました。旅の支度もしつつ、こっちの企画も押さえていき、思い返せば大変な日々でしたが、無事に終わってほっとしています。

「教育はアート」だというラグビー日本代表の元監督エディーさんの名言がありますが、今回は私もそれを実感しました。生まれて初めての発表会の経験を、どういうふうにもっていくのか。照れ隠しでずっとふざけている子や、なかなか本気にならない子に、いつ厳しく言い聞かせるのか。経験の中での勘のようなものがありますが、半分賭けだったりもします。毎回毎回ガミガミ言ってたら、だんだん人間って聞こえなくなるんですよね。心にも刺さらない。ずっとガミガミ言ってるのは叱ってないのと効力は同じじゃないかと思うし、何より音楽をやりにきてるのであって、叱られに来てるのではないので、最小限、ここぞという時に、言い聞かせるようにしています。

初出場の子たちが、全員時間になったらしゃきっと出てくれて、自分の曲を立派に演奏してくれたのが良かったです。結構泣いて出ないとか、ぐずって出ないとかあるそうなのですが、うちの発表会で未だに一度もないです。ベテランを先に弾かせて、発表会はこうやって弾くものだという雰囲気を作っているのが、功を奏しているのか、全員普通に出ていきます。先輩たちのおかげね。ありがとう。なんと中にははじめて4ヶ月という生徒も!12人のお友達がしっかり発表会デビューができました。えらかった。

子どものベテラン勢は二重奏とカルテットに分かれて出演。ピアノ科の生徒はデーターとのアンサンブルです。まあ、こちらは発表会の経験があるので、だまってても頑張ってきます。今頑張ってないと当日楽しく弾けないことは、100も承知です。週に2回レッスンに通ってこの時期頑張った子もいました。夏休みだからできたことですね。二重奏は私とレッスンの中でやってきたので、合わせるのはそれほど問題なく、カルテットは一回、2回の合わせでなんとかしてくれました。そこはすごく良かったと思います。当日リハーサルもない発表会なんて、すごいですよね。ピアノはさすがに会場のピアノにさわっておかないといけないので、10分ずつのリハーサルをしましたが。

会場を2日押さえて、会費は2倍で・・。なども考えたのですが、とにかく、東京の子どもたちは忙しいのです。週末2日時間を割いて、月曜から学校というのも、健康上どうなんだろうと思いますし、一回の合わせでやらせるのもいい経験かなと。忙しい中学生も出演してくれました。全員部活動あり。しかも運動系とかブラスバンド。人生で忙しい時期に時間の使い方をきっと学ぶんだろうと思うので、是非これからもやりくりしながら頑張って欲しいです。こういう子たちが、参加しやすい、時間を合理的に使う発表会をこれからも目指したいと思います。

さて、後半は大人の部です。大人は人前で何かするのが日常じゃないので、みんな緊張するんですよね。固くなるので、ボウイングもうまくいかないし、音程も取れなくなります。そのことを計算して曲を選ばないといけません。今年の新人さんは、はじめて2年弱、1年弱、1年半、といった4人の方たちが発表会デビューしました。はじめての4人がびっくりするほど普通に弾いててびっくりでした。ご本人たちは緊張したと言っていましたが、最初はあんなもんじゃないんですよ。(笑)

そして大人から始めたベテラン勢が、以前より震えなくなっていて感動しました。そりゃね、バイオリンを知らない人から見たら、わあ、震えてるってわかちゃう楽器なんですが、それでも以前より何かが起こってもなんとかしてくれるようになっていました。もっともっと人前で弾くことを日常にしてしまえば、もっと自分の表現ができるようになるんじゃないかと思います。私も忙しいとか言ってないで、ホームコンサートがんばりますね。

今回は、小さい頃から教えている子が、大人の部で大人になって再登場してくれたのがうれしかったです。あんまり合わせられなかったのですが、そこはつきあいが長いので、本番で色々試したらちゃんと答えてくれたのも、すごく楽しかったです。

さて、今回は色んな「素敵なお母さん」と出会いました。最後のレッスンで「発表会では、運良く弾けるかもしれないし、弾けないかもしれない。弾けなかったとしても、それはそれでこの子のいい経験になると思います。」とおっしゃっていた若い「素敵なお母さん」とか

「一つの曲をずっと練習して、じっくり味わえたのがこの子にとってすごく良かった」と言ってくれた、音楽の好きな「素敵なお母さん」

そして、大人の部にも「お母さん」が遠くからも来てくださっていました。重たい風呂敷に地方の名産品を持って応援に駆けつけてくれた「素敵なお母さん」今でも、こうしたら?ってちょっとだけアドバイスをあげるんだそうです。いくつになっても、お母さんはお母さんですね。

そして、「先生にこんなに素敵に育てていただいて、娘の演奏を聴きながら涙ができました」と伝えに来てくれた、ご年配の「素敵なお母さん」。お母さんの愛にこちらまでじんと来て、一緒に涙してしまいました。

音楽を通じて、子どもにどんなことを学んでほしいかは人それぞれですが、親が子どもに幸せになっていて欲しい思うのは皆同じですね。子どもから大人まで、どの世代の人にも音楽が幸せを連れてきてくれるはずだと思っています。少なくとも、打ち上げではじけていた大人の生徒さんたちは、幸せそうでした(笑)

 

生徒たちに、とことんお付き合い頂いた共演の先生方、うちの講師陣の皆様、おせわになりました。色々反省して、私もこれから頑張りたいと思います。

 

おまけは、打ち上げのお料理。美味しかった。飲み放題でついつい飲みすぎました。今朝は数年ぶりの二日酔い。

 

 

 

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