1ミリずつ上手になる教室
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めっきり東京は寒くなりましたね。季節の変わり目には、暑くなったり寒くなったりを繰り返しながら、ちょっとずつ季節が移ろっていきますね。よく出来てるなあっていつも思います。
私の教室は、はっきり言って進度はあんまり速くなく、季節が移ろうように、本当に一ミリずつ上手になっていく感じです。で、上手になっていっていることが理解できるご父兄にしか受けない教室です。逆に、わあこういうことができるようになったと理解できて、耳でわかって喜べるご父兄にはとても信頼していただけます。何やってるんだろう、何ヶ月も同じ曲弾いてて・・とか思われる方は、多分やめちゃうんじゃないでしょうか。でも、それでいいです。東京はたくさん先生がいらっしゃるんですから、みんなが自分が信じたように、勉強していけばいいと思います。
私が教育学を勉強してよかったなあと思うのは、人間ってどういうふうに大人になっていくのかということが、理屈で分かったというところです。人間とはなんぞやということを勉強するのが、教育学なんじゃないかと思います。上田薫氏の影響もかなり受けています。父も音楽家で教育家だったので、父の影響もかなり大きいです。上田氏と父を並列で語るのもおこがましいのですが、両方の共通点は「技術や知識をたくさん持って、さてそれを使うということになった時に、その人間としてはどうなのか」ということです。
バイオリン教育に当てはめると、指は回ります、確かに弾けます。で、その技術を何のために保持するのか。ということなんじゃないかと思います。なので、その曲は弾けます。でも、次への応用が効きませんとか、バイオリンの習い事は熱心だけど、音楽にはあまり興味が無いし、音楽で人生を鼓舞されたことも、癒やされたことも、生きる勇気が湧いたこともありません。という生徒が沢山育ったとしたら、それは私的には大失敗なわけです。たぶん、ここの価値観は一生ぶれないと思います。
なので、楽譜の意味がわかって、(小さい子供の場合、全部は理解できなくても)それをイメージ出来て、実際音に出してみて、それが違うと判定して自分で直せるというサイクルを作ることに、多くの時間を割きます。なので進度が遅いんです。オーブン弦をひかせる頃から、オープン弦の音あてをしたり、フォーム治したり、歌ったり、リズム叩いてみたり、楽譜のどこを自分が弾いてるのか言わせてみたり、そんなこんなしてる内にあっという間の40分です。このサイクルを最初に作ってないと、後で作るのは本当に難しいです。何人か途中からサイクルを作ろうとしたことはありますが、なんとか作れたとは思いますが、やっぱり時間がかかりました。たぶん、なんというかここには臨界期が存在しているように思います。あくまでも私のざっくりとした主観で印象です。実験をしたわけではないのでただの印象でしかありません。
オープン弦だけ半年、1年弾いている生徒もいますし、スラーがついた曲まで2年かかる生徒もいますし、本当に色々です。いきなり知ってる曲は出てきません。でも、知ってる曲が出てこなくてつまらないから辞めたいっていう生徒はいないんですよね。
で、そうやって進んでいくと、発表会での進度はこんな感じになります。
秋はいつも暇なのに、今年はいつもにも増して問い合わせをいただきました。お問い合わせの前に、うちのお教室の様子を書いてみようと思いました。ご参考にどうぞ。
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