夕張メロンオケ2016〜2〜
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なんとこの企画、今年は10回目の記念の回でした。3・11の年はお休みなさったそうですが、あの地震があったのち、夫はサラリーマンをやめ、それから夫婦で休めるようになって参加できるようになりました。
先生と先生の奥様が、心をこめて毎年ご準備してくださっています。この新しい企画を考えた時は、たぶん70代だったお二人。自分に置き換えてみると、気力体力とも、20年後に何か新しいことはじめようって思うかな?と想像すると自信がありません。今も、ウィーン修学旅行とか、先生を合宿にお呼びするとか、先生とヘンデルのメサイアをやってみる会とか、妄想のような新しい企画を温めておりますが、新しいことをするって心配事も多く大変なことが多いです。先生の奥様も最初は本当に人が集まるのか、とても心配なさったという感動的なスピーチをなさっていました。それがふたを開けたら毎年60人から70人集まる企画になったと。先生がひとこと「やるよ」って言ったら、これだけの人が集まってくるということに、ただただ感嘆します。
語弊がないことを祈りますが、たぶん、先生を慕ってくる生徒さんたちは、先生のブランドとか政治的権力とかそんなものはまったく興味がなく、そもそも先生もそんなものには興味がなく、ただただ純粋に先生の音楽が好きで集まっていらっしゃる様に思います。音楽の世界って、この人と仲良くしてれば仕事が来るかなとか、どこかのコンクールで有利かなとか、そんなことで動くことも多いと思うのですが、そういうことと無縁でいられる幸せも、ちゃんとここにあります。たぶん、私の生徒もブランドが大好きな生徒は集まりません。そもそも私にブランドがないので(笑)なんというか、そういうことがとても幸せに感じられます。これでいいんだと思える幸せです。
夕張の方たちは、本当に温かいです。 最初バイオリンでエントリーしたんですが、ビオラの応募が少ないと先生にお聞きして、急遽ビオラで参加しました。Facebookで、ビオラ持って行きますってつぶやいたら、事務局の方がそれを読んで、名札をバイオリンバージョンとビオラバージョンと2枚も作って待っていてくださいました。これヴィオラバージョンの名札です。一事が万事こんな感じで、かゆいところに手が届くお世話です。
生徒さんたちも、色々と団員さんから刺激を受けた様子で、ためになる話をさらっと生徒たちにしてくださっていました。もう今は亡くなった楽器職人さんが、どのバイオリンの先生を選ぶかすごく大事だ。その先生の音が化学調味料いっぱいの音か、本当にいい音なのかよく聞き分けて選ばないとって言われていたという話をしてくださっていました。いい音はどうやって分かるようになるんですか?って聞いたら、巨匠の音をいっぱい聴けば分かるようになるって言われたそうです。バイオリンの先生の私としては、もう本当に耳が痛い話なのですが、今となっては遺言として、心に深く刻もうと思います。生徒にとって、私の音はどうなのかしら。大丈夫なのか。化学調味料でごまかしてないかな。
その話を夫にもしたら、なんかすごくよく分かるなあって言っていました。楽器の音にもぱっと聞いていい音かもってわかりやすい音があるみたいに、車もクルマ好きには選ばれない車って言うのがあるそうです。「どういう車?」って聞いたら、ちょっとアクセル踏むと、一瞬すごいスピードが出るので、「わあ、これいい車」ってすぐに飛びつくと、長く乗ってるうちに「あれ?」ってことになるそうです。なるほど。どっちもいい話だな。
さて、暑い暑い東京に本日戻りました。明日から平常運転です。そして、発表会に向けて全力で走り抜けないといけません。生徒の皆様、お休みありがとうございました。明日からまたがんばります。
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