リモートレッスン 〜教える側の留意点について〜

 

1)リモート生の募集はじめます

実は9年前からやってたのですが、ここ一ヶ月集中してリモートレッスンを立て続けにやって、これは対面レッスンと同じくらいの質を保って、レッスンしていけるなという確信が湧いてきました。そもそも、対面レッスンとはまた違う分野なのかも。できることを使って、どんどんレッスンしていこうと思っています。

募集の詳細は、また後日。Facebook公式教室ページに、準備でき次第掲載いたします。ほぼ準備はできていて、あとは可能なスケジュールを入力するのみです。

先日Facebookでつぶやいたら、ここ一年ばかりご無沙汰だった海外に転居された生徒さんから、速攻で連絡があり、さきほど、月謝制で再入会決まりました。お試しでつなげてみたら、「これはできますね!」と喜んでいらっしゃいました。

そうか、外出制限が外国は厳しいので、本当に家にいらっしゃる時間が増えたんだなと思います。気を紛らわせるのに、私のレッスンがお役にたてるのでしたら、こんな嬉しいことはありません。

2)リモートの指導で向いていること

先日どんな装置があると便利か書いたのですが、今日は内容にまで踏み込んでいこうと思います。

対面レッスンと何がちがっているのかというと、内容はそんなに変わりません。笑)ただ、かなり指導者に力量と集中力が要ります。多少の経験から、リモート指導の注意点をどんどん書いていきますね。

 

1)レッスンで今何を伝えたいか、瞬時に絞る

だらだらと、あそこが違ってたね〜。ここがどうだったね〜と、やっていると、あっという間に時間が終わってしまいます。全部あれもこれもハシから注意するのは、リモートレッスン向いてないと思います。

例えば、2段弾いてもらったとします。今日はこの曲の何回目かのレッスンにもよりますが、何に焦点しぼりましょうか?譜読みの間違い、ボウイングが実際に会えない間に乱れてるから直したい、音程が大変なことになっている、色々気になるかもしれないのですが、一つずつコメントしてください。すぐ目の前にいるより、距離感があることは否めないですので、普段のレッスンより、かなりポイントを絞ります。

リモート的 NG:「初めの方なんだけどね、リズム違ってたよ。弓も曲がってるよ。」

リモート的 OK:「何小節目の、3音目。譜読み間違えてるよ。」以上 です。

ここで、リズムが違ってると答えを言ってももちろんいいです。次の項目にも当てはまるのですが、なるべく生徒主体のレッスンに持っていく事が大事です。(その話は次で)

弓は?弓も気になるんだけど、いつ直すの?それは、譜読みの間違えが直ったあとに、もう一回違うこととしてコメントすればいいのです。分ければ大丈夫です!

2)生徒をずっと受け身にさせない

生徒たちって、毎日動画サイトとか、YOUTUBEとか、テレビとか、プロの演じ手さんたちを観てるので、画面の向こうで、ブツブツ先生が喋っていても、あんまり刺激がありません。Eテレの音楽番組とか、上手に編集してありますものね。まあ、あんなものには勝てないんです。まあ、勝たなくてもいいですが。

大人の生徒さんや、大きい生徒さんたちは、ずっとこっちを向いててくれるかもしれませんが、小学生の生徒さんくらいまでは、この「受け身にさせない」は大事だと思います。

1)の項目の指導例ですが、「譜読み間違えてるよ」とヒントだけ出すと、「え?って必死に何が違ってるか、考え始めます」小さい子には、もっと具体的に疑問を投げかけます。「何小節目の白い音符、何拍かなあ?」「2はく〜〜〜〜」「わあああ、よくわかったね。で、〇〇ちゃんは、さっき何拍数えて弾いたのかなあ?」って感じです。

年齢に応じて、考えさせることはできると思います。

普段から、小節番号を数えさせる習慣はつけていたので、かなり楽です。もちろん、お母さん登場!ってことで、一緒に数えてくださるようなアシストもお願いしています。バイオリンランド育ちの子どもたちは、バレエレッスンで「小節の数え方」を勉強するんです。本当に、バイオリンランドありがとうって感じです。

他にもたくさんありますが、先生の話を聞くだけのレッスンは、リモートには向いてないと思います。

3)はっきり良かったところ 惜しかったところを伝える

これはもうリモート必須ですね。音声が聞こえにくい、伝わりにくいのがリモートです。

対面だと、表情や弾いてる最中に、「うんうん、それでいいよ」ってうなずいたりする情報で、「あ、先生いいって言ってくれてるんだな」って伝わりますが、そういう「場の空気感」みたいなのは、伝わりにくいのがリモートです。じゃあ、もうはっきり言っちゃいましょう。

「今の、5小節目の3の指を高めにとってって言ったところ、すごくよかったよ。直ってた。ちゃんと気がついた!」もう松岡修造さんみたくなってください!笑)

惜しかったところは、「もうめちゃくちゃ惜しかった!何が惜しかったかって言うとね、ボウイング。あとは、全部いい。」みたいな感じです。

ここからは、もっと具体的になっていきます。ボウイングの何が惜しかったのか。「弓の先、このへんでスピッカートしようとしてたでしょ?自覚ある?」「そこではスピッカートしません。ここでスピッカートします。と弓をはっきり指差します。こういうひとつひとつ、全部はっきり、ゆっくり、大きな声で確認していきます。

私が愛用してるのが、はぎ取り式五線紙。講師たちは100円ショップで画用紙買ってきて使っています。

 

 

こんなものです。自分が一番今聞いてほしいことを、落書きのように書いて、画面に「ばん」っと大きく見せます。これは、たぶんディミヌエンドしなさいっていうのが伝わりにくかったときにかいた板書じゃないかと思います。

「音がこういうふうになるようにしてって、先生は言っています」とこれまたはっきり伝えます。

上の音階は、調性感がない生徒に、「今、短調弾いてるよね。短調ってこうならないとおかしいよね」と伝えてる板書だったかと思います。

 

リモートレッスン始めの一歩はこんなところでしょうか。ノウハウがあるので、これからどんどん色んなことを試して、リモートレッスン進化させていこうと思います。お楽しみに!

 

 

 

 

 

 

 

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