ベルリン古楽アカデミー 日本公演2016
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昨日はお休みをいただいて、ベルリン古楽アカデミーを聴いてきました。公演日は、イタリアものばっかりの日とドイツものばっかりの日があったのですが、悩んだ挙句ドイツものの日へ。イタリアものの日、27日月曜日もチケットとっとけばよかったなあ。
プログラムは
J.S.バッハ: カンタータのシンフォニア BWV49
C.P.Eバッハ: オーボエ協奏曲
モーツアルト:前奏曲とフーガ (J.Sバッハ 平均律クラヴィーア曲集2巻 第8番に基づく)
C.P.Eバッハ:6つのシンフォニアより 第5番ロ短調
J.S.バッハ:バイオリン協奏曲 ホ長調
C.P.Eバッハ:6つのシンフォニアより 第2番ロ長調
J.S.バッハ:オーボエとバイオリンのための協奏曲 ハ短調
アンコールはこちら
携帯で撮った写真ですみません。素晴らしいプログラムではないですか!バッハ親子へのリスペクトを込めたプログラム。プログラム解説安田和信氏によりますと、1780年代モーツアルトが活躍していたウィーンで、バッハ親子の曲はある程度知られていて、ウィーン宮廷図書館長を務めた、ゴットフリート/ファン・スヴィーテン男爵により、収集されたそうです。男爵のもとでモーツアルトはドイツの偉大な音楽を勉強して、この曲を編曲するにいたったとか。この楽譜欲しい!!手に入らなかい調べてみます。
私は趣味というか勉強のために、バロックバイオリンもちょっとだけ弾いているのですが、いつからはじめたんだっけ?って自分のブログを検索したら、2006年の日記が出てきました。10年位やってるんですね。そのあたりから、私にとって演奏の標準が古楽演奏団体のものになってきました。それ以来、モダンで弾いてるバロックが、どうしても物足りないんです。その頃は、あんまり演奏会にも行かなくなっていて、音楽に対してあんまり何も感じなくなっていた時期で、もう若くないのかな?若い時しか感動したりしないのかな?と自分のことが心配になっていました。古楽を聴き始めた時に、なんというか救われた感じがしました。今考えれば、一流の演奏を聴いてなかったから、つまんなくなってたんですよね。聴きに行く演奏会は本当に選んだほうがいいと思います。田舎にいたら選びようがないかもしれませんが、東京だと世界中の一流と言われている人たちが、惜しげも無く飛行機に乗って来てくれます。特に才能ある子どもには、是非子供だましではないものを聴かせてください。
昨夜の演奏は、そんなことを思い出させる演奏会で、超一流はこうなんだよね!って、ずっと心臓がドキドキしていました。いい音楽を聴くと、私はずっと心臓がドキドキするんです。なんにも感じない演奏は本当にドキドキしないんですよ。特に大好きなエマニュエルバッハのシンフォニアは、フレーズの上行下行に体が舞い上がるようでした。よくバロックのレッスンで、「3つ同じ音が並んでたら同じに弾くわけがないでしょう」って、何回も注意されているのですが、そのお手本のような演奏で、ビオラの刻みがもうお見事としか言いようが無い刻みで、職人技でした。音楽って動きなんですよね。どう動くか、ここは推進するのか、ためるのか、そういう共通認識が合奏団全員に行き渡っていて、推進させるときに、ビオラがほんの少し前にみんなを引っ張っていくところとか、コンマスのゲオルク・カルヴァイトさんが、絶妙な間で音楽に緊張を与えていたりとか、これを一流と言わずして何を一流と言うんだという感じがしました。ちょうど最近読んだ鈴木雅明さんの著書でも書かれていた、バロックは拍節感が命という話も思い出されて、どの曲にもうなりました。
うちの教室のコンマスも3人とソロパート担当する子も聴きに来ていました。曲によってコンマス変えてるので、コンマスが何人もいるんですが(笑)さすがですね。カルヴァイトさんのコンマスぶりに、なにかを学んで帰ってくれたと思います。あとはチェリストも聴きに来てくれていました。すごい幸せだった!ととっても喜んでくださってて、勉強してくれたことと思います。みんなが次回の練習で、変わってくれてたらうれしいな。
日本の梅雨は過酷なのに、古楽器もってよく日本に来てくれたと思います。昨日も弦が2本切れて、コンマスは隣の人と楽器交換していました。楽器が変わった途端に音色がガラリと変わっていて、いい楽器を自分で選んで、(出会いもあるんでしょうが)持ってるってことも、実力なんだなと痛感しました。いい楽器は、わかってくれる人のところにしか行かないだろうし。そして毎回思うことですが、外国の演奏家はみんな楽しそうです。音楽がどんなに好きなのか、本当によくわかります。日本人って苦労して勉強したってことを自慢する人が多くて、本当にげんなりするんですが、親に叩かれながらやったとか、鬼母だったとか。外国の人の演奏は、ただただ好きでここまで来たって感じがするので、聴いてる方も楽しいんです。シンプルに並んだ音を演奏するのに、幸せ感じてるんですよね。生徒たちものびのび練習して、音楽やってることが楽しくて、あれ気がついたらプロになってたとか、一流のアマチュアになってたとか、そういう育ち方をしてほしいな。自分が不甲斐なくて、出来ないことが悔しくて泣くんだったらいいと思いますが、先生が追い打ちをかけて自信をなくさせる必要はないですよね。まあ、お行際悪かったらしかりますけど。楽しみながら、育ってほしいな。
トッパンホールまで近いので、帰りはタクシーでささっと帰って、いつもの夫との飲み会。
カバの気分で。ああ、幸せな一日でした。聴きに行った生徒とお母様もすごく感動なさったそうで、飽きずにずっと集中して聴いていたそうです。ぜひバロックにハマって欲しいなあと思っていたので、うれしいな。心が動くのも才能なので才能を大事に育てないとと思います。バロックバイオリンやらせようかな!(笑)
10月にはフライブルグバロックオーケストラも来るそうなので、さっそくチケット購入しました。
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