タリス・スコラーズ 2017 行ってきました

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ブログアップが遅くなってしまいましたが、ピーター・フィリップス率いる「タリス・スコラーズ」の東京公演に行ってきました。私が行ったのは5日月曜日の回。Aプログラムでした。曲目は

 

トマス・タリス ミサ曲「おさな子われらに生まれ」

ウィリアム・バード  めでたし 信じなる御体

義人らの魂は

聖書にて至高なる主を賛美もて祝え

グレゴリオ・アレグリ  ミゼレーレ

クラウディオ・モンテヴェルディ   無伴奏により4声のミサ曲

ジョヴァンニ・ビエルルイジ・ダ・パレストリーナ  しもべらよ、主をたたえよ

以上です。アンコールは

モンテヴェルディ:カンターテ・ドミノ(主に向かって新しき歌をうたえ)
ロッティ:十字架にかけられて(10声)

でした。昨年も聴きに行ったのですが、アカペラのハーモニーが鳥肌モノで、また是非と思っていたことと、今年はモンテヴェルディ生誕450年なので、モンテヴェルディを歌ってくれると楽しみにしていました。ちょうど弦合奏でも8声を練習していて、歌のようにと言われながら仲々できなかったのですが、このアカペラのハーモニーを弦楽でも再現できたらいいなと思いながら聴いていました。

まわりは、合唱を趣味でやってる方がたくさん。会話がもうオタクチックでワクワクしますね。きっと大学のサークルとかで、真剣にやってる人たちなんでしょう。もしくは、市民合唱団とか?男子同士、今のはどうだった?どう思った?なんて会話してて楽しそうでした。

私達の世代は、人生必死に頑張るにはどうしたらいいか、努力がいかに貴いかということを親世代が必死に教えてくれた世代ですが、今からはたぶん人生勤勉に頑張ることはあたりまえで、その中で精神的にも上手にバランスをとって、人生を自分で断ち切らないように「生きがい」とか「趣味」とか「好きなもの」を見つけて、上手に生きていく技術が必用なんじゃないかと常日ごろ思っているのですが、こういう趣味に生きがいを見出しているかっこいい人達に会えると、なんだかホッとします。

大好きな「ミゼレーレ」は、3箇所に別れて歌ってくれました。舞台上で5人 2階で4人、客席でひとり。声が3方から立体的に聞こえてきて、幻想的な時間でした。トーマス教会で聴いた、マタイ受難を思い出しました。私たちは柱の前で、歌ってる姿は全く見えないけど、声が上から降ってきてあの時も、幻想的だなあと思いながら聴いていました。

プログラム読んだら、解説が今谷和徳さんのプログラムノートでした。

今日のプログラムはイングランド音楽の黄金時代にあたる、女王エリザベス1世の治世を中心とした時期のラテン語の教会音楽と、モンテヴェルディを中心とした、16世紀後半から17世紀前半の時代のイタリアの教会音楽からなっています。

 

エリザベス1世というと、一生独身を貫いた女王だそうで、その前後でローマカトリック教会から離脱したり、礼拝で歌われる曲もラテン語から英語に歌詞が変わったり、またカトリックに戻ったり、二転三転する宗教政策に、音楽家たちも対応して行ったそうです。

小さい頃に一度だけプロの合唱団のコンサートに連れて行ってもらったことがあるのですが、その時に、ひとりひとりの声がすごくよく聞こえてきて、子どもながらにこんな感じでいいのかなあ?などと思っていたのですが、昨年タリスを生で初めて聴いて、合唱ってこういう感じのイメージだった!って思いました。なんというか、10声で歌ってても、それぞれの声部がバラバラに聞こえてこなくて、本当に和音全体が一つという感じで迫ってくるというか。古楽の楽しみでも、しょっちゅう登場するピーター・フィリップスとタリスですが、ああ、本物に会えたって感じがして、本当に楽しいコンサートでした。

帰りは夫と二人で、大塚で気になっていた炭火焼きバル フォンターナ にて、飲んで帰りました。遅い時間は、いつも行くお店はすでにしまっていて、遅くまで開いているお店を開拓しようということで。大塚美味しいお店多いんですよ。

タリスに行ったのは、6月5日月曜日。そして同じ週の8日木曜日に、モンテヴェルディーを演奏します。イメージはできたので、上手に弾けそうな気がします!

 

 

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