コンチェルト・ケルン@三鷹市芸術文化センターリサイタル

アンコール2

 

私の連休最終日は、これです。ソプラノはなしでオーケストラだけのコンサート。三鷹市の「風のホール」というのは、自分も借りようと思って下見に行ったら、休館日だったという経験のあるホール。ずっと気になっていたホールです。豊島区からはちょっとだけ不便かなということで、未だ使ったことはありませんが、程よい大きさでいいですね。この日は11列目。前日の紀尾井ホールは3列目。天井が高いせいか、風のホールちょっとだけ、音がフィルターがかかったような感じがしました。同じ席で聴いたわけじゃないので、比較できませんが。それでも、十分文句なしで楽しめました。

プログラムは

ヘンデル 合奏協奏曲 ト長調  op.6-1 これは昨日と同じ

バッハ  バイオリン協奏曲 イ短調   鈴木の教則本に載ってますね。生徒もよく弾きます。

ヴィヴァルディー  弦楽のためのシンフォニア ロ短調   いい曲ですね。ヴィヴァルディーってこういう重たい曲も素敵に書くんですね。

バッハ   オーボエ バイオリン 弦楽と通奏低音のための協奏曲 管楽器との協奏曲も素敵ですね。いつかどなたかとやりたいです。

後半は

ヴィヴァルディ 弦楽とチェンバロのための協奏曲 ト短調

バッハ  オーボエ・ダモーレ協奏曲  イ長調  昨日と同じ曲です。

ジェミニアーニ  コレッリのバイオリン・ソナタ ラ・フォリアによる 合奏協奏曲 ニ短調  これまた教則本によく載っている曲ですね

 

アンコールはこちら。

アンコール

 

2曲ともすっっごくいい曲でした。最後の曲はピチカートだけの曲で、美しいピチカートのお手本を見せられた感じでした。最後消え入るようにピアニッシモを会場一体となって聴き入っていると、きいいんって会場自体の音のようなものが聞こえてきて、静寂を聴くというのか、ものすごい体験でした。音楽の表現の幅の一つに、強弱がありますがこの幅の大きいことと言ったら、すごかったです。

どの曲も楽しかったのですが、やはりラ・フォリアは格別でした。ラ・フォリアのリズムが、ああ本場はこんな感じなんだなあとか、弦楽で音を分けるとこんな感じなのねとか、どんどん変奏していく感じがドラマティックで、コレッリもジェミニアーニもお見事という感じでした。バロックバイオリンの練習を始めたころは、ずっとジェミニアーニの教則本を弾いていました。

 

楽譜

 

こういうのです。これでフレージングの勉強とか様式感とかお勉強しました。私の汚い字でメモが「ジェミニアーニコレルリを尊敬していた」って書いてあるのを先ほど見つけて、なるほど。ジェミニアーニは、大好きだったコレッリの曲を編曲したんですね。バッハはヴィヴァルディーを尊敬していたし、こうなんというか、みんながつながっていく感じで面白かったです。

バッハのバイオリンコンツェルトを聴きに来たんだろうなと思われる、お子さんがちらほらと客席にいました。こういうコンサートに連れておいでになるご父兄は、かなり音楽がお好きなんでしょうね。自分がモダンで弾いてるバッハとは、きっと全然ちがってびっくりしてたんじゃないでしょうか。私もついつい、あそこのボウイングどうするのかなとか、そんな仕事モードが入ってしまいました。(笑)たぶん教えてて悩むであろう、長い長い例のスラーは、本当に長いスラーで弾いていました。これはあのスピードで弾くからですよね。3つスラーと一つに別れているところは、あああなるほど!という弓使いでした。たぶんガット弦ならではの弾き方だと思うのですが、あえて無理やり弓を戻そうとしないで弾いていくんですね。もちろん出だしは元弓から始まってスピッカートしながら全弓の四分音符へ。DVDかBlu-rayにして売りだして欲しいです。3楽章は、本当にチェンバロでコード鳴らしているような感覚で、どんどん進んでいくところがめちゃめちゃかっこよかったです。コンサートマスターの平崎真弓さんは初めて聴きましたが、本当にすばらしかったです。音がなんというか潔くて大好きな音でした。夫も「上手いね」と唸っていました。まあ私達二人に褒められたところであれですけど。(笑)これから要チェックです。コンツェルトケルンのCDも2枚買ってきました。

さて、3連休は終わりましたがもう一つリサイタルが残っています。コンツェルトケルンのメンバー、阿部千春さんのバッハ無伴奏リサイタルです。前回来日の時は、京都で全曲2夜に渡って演奏なさったそうです。こういう偉業をさらっとやってのける方です。今回は東京で前回演奏されなかった、パルティータの全曲です。これもBlu-rayかDVDで売り出されないかな。コンツェルトケルンって団員お一人お一人が、こんな実力のメンバーの集まりなんですね。そりゃあ、感動するわ。と思います。では、このリサイタルのレポートもお楽しみに。あ、生徒さんには是非聴いて欲しいです。行ける方は是非どうぞ!

 

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コンチェルト・ケルン@三鷹市芸術文化センターリサイタル” に対して1件のコメントがあります。

  1. ken より:

    三鷹は行けずに残念でした。
    親しみやすいプログラムだったのですね。

    ジェミニアーニは好きで楽譜を買って楽隊でやりましたよ!
    フォリアのとてもいい合奏編曲ですよね。
    ・・・あ、ちゃんとしまってあるかなぁ。。。

    いずれチャンスがあったらみんなでいっしょにやりたいですね!

    1. Tsuji Yurika より:

      やりたいです、やりたいです!!楽譜の在処は知っています。(笑)先生のお宅にもあります。あの肌色のケースに入っています。(爆)弦楽器はいっぱいいい曲があって夢が広がります。

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