バイオリンの基礎ってなあに〜メヌエットを弾いてみよう〜

みんな、れんしうしてるか。3がいでうまくなってるのきいてるからな。みんながうまくなるのがなによりのえいぎょーだぜ。にゃん太@営業部長

みなさん、毎日寒いですね。今日は小学校低学年という設定でレッスンを展開してみたいと思います。と言っても、レッスンなんて相手次第なので、生徒が変われば変わって行くものですが、私だったらこのポイントでレッスンするかなということを想像しながら書いてみます。

楽譜はこれを使ってみます。

バイオリンランドの副教材で、発表会などに演奏したり、生徒同士の合奏のグループレッスンなどで使いやすいテキストで、「こどものバイオリン名曲集」安倍慶子編 音楽之友社 より出版されています。同じ曲で鈴木バイオリン指導曲集で1巻の最後にも載っていますが、そちらは独奏用になっていてピアノ伴奏がついています。こちらバイオリン二重奏です。

レッスンのポイント

この曲をいつのタイミングで勉強するかにもよりますが、譜読みも終わった状態だったら、「この曲らしく演奏する」という曲作りのレッスンというところに焦点をもっていきたいところですし、合奏の練習というポイントでレッスンもできます。左手に課題のある生徒でしたら、左手の形の勉強にもなります。そのあたりにポイントを持っていってみましょうか。

ポイントをしぼることが大事

授業も同じだともいますが、レッスンでも端から気になることを羅列していくというレッスンは、ポイントが散漫になり「一体今日のレッスンはいっぱい注意されたけど、何をどうしてくればよかったんだろう?」というレッスンになりがちです。一番まずいのは、今は弓の使い方を注意して直そうとしているのに、音程も外したからそれも一緒に指摘して、生徒はいっぺんにいろんなことを言われて、何がなんだか混乱していくという罠に陥ることです。お家での練習でも、今は弓を半弓にしようと練習しているときなんだから、音程には目をつぶっておこうなど、ポイントを一瞬一瞬でしぼることが大事ですし、結局はそれが一番合理的な練習につながります。

レッスンの最初に一回弾いてもらいながら、こちら側がポイントをある程度絞っていくというのが大事かなと思っています。ときどき、「今週どんなことに注意して練習してくればいい?」と聞いてみて、生徒が答えられないときは、よく伝わってなかったということかもしれません。

経験の長い上級者だったら、何ポイントあってもすべて直して、次のレッスンまでに注意して練習しようと思えるのでしょうが、それでもレッスンのうまい先生はポイントを絞って教えてくださると思います。今年、生徒たちとウィーンまでレッスンを受けに修学旅行に行ったのですが、その時プロの友人知人、うちの講師も同行してくれました。生徒たちは合奏レッスン、先生方はプラス個人レッスンという感じだったのですが、そのレッスンで「テクニック的なことと音楽的なこととどちらのポイントでレッスンを受けたいですか?」と先生が聞いてくださったそうです。なるほどなと思いました。

 

1)合奏しながらメヌエットの感じをつかませる

さて、この曲ですがバロック時代のメヌエットですね。音楽人生の中で、子どもたちは「メヌエット」という言葉に、これから何度も出会うはずです。一回弾き終わったら「メヌエット」って書いてあるけど、メヌエットってなんだろうね。と問いかけてみます。音楽経験の豊かな子だったら、「ピアノ習ってるお姉ちゃんもメヌエットって曲をひいてたよ」とか、この前家族で聴きに行ったコンサートでも「メヌエット」って曲があったよとか、答えるかもしれませんし、まったく見たことも聞いたこともないと答えるかもしれません。一瞬でも「そういえば、よく聞くけどなんだろう」「どういう意味の題名なんだろう?」と考えてくれることを目的にして聞いています。全く知らなければ、iPadでレッスン記録をその場で記録しているので、常に手元にiPadがあり、その場でささっと検索してyoutube を見せたりすればいいですし、3拍子のゆったりとした踊りのことをメヌエットって言って、これに合わせて踊ったりしてたんだよって簡単に説明します。

この曲の場合だと1小節目の1拍目のあとに少し隙間をいれて、3拍目の8分音符、2小節目のリズムの形は、私だったらすべて弓を軽くあげて、一つひとつの音に抜きを作って弾かせます。もちろん、私も弾いてみせます。器用な子は直ぐにできます。ボウイングは最初に弓を回転させて離すことを教えているので、こういう時に弓が元から離れなくてこまるということはあまりありません。それでも、なかなか弓が上がらない時は、短く持たせたりして、弓が自然に離れていく感じをつかませます。弓を使う量は、一拍目を弓の3分の2くらいは使って、残りはその半分出というところを基本にしていきます。空中で戻したり、先送りしたりして調整します。2小節目は基本通り使い、1小節目などは、1拍目3分の2、2拍目その半分、3拍目に入るところで少し先送りしてまたその半分の量で。という感じでしょうか。

3拍子の感じも表現したいですよね。こういうとき二重奏に編曲されていてとても便利です。一緒に同じパートを弾いてあげるのではなく、ちがうパートを弾いてあげながら、こちらが一拍目を重く、2拍目を軽く、3拍目は浮き上がる感じを耳や身体で感じてもらいます。同じパートをユニゾンすると生徒は自分の出した音を聞き取るのが難しいです。もちろん、ユニゾンする時もありますが、それはまた別の目的でやります。

大げさに3拍子を表現したいので、私はテキストと違うボウイング、ダウン、アップ、アップで弾いてあげるようにしています。短距離走でも、自分より速い子と走ると記録が伸びたりしますが、楽器演奏も自分より経験豊富な人と一緒に演奏することは、宝物のような時間だと思います。楽しさを求めて合奏するのはもちろんですが、演奏の質をあげるためにも、是非アンサンブルどんどんやっていきたいと思っています。

2)左手のフォームをチェックする

左手で常に意識させてるのは、手のひらは自分の顔の方へ向ける、手首はまっすぐ、親指のつけ根はトンネル、指のお山(4以外)です。これらのことが定着するには、何年もかかる生徒もいます。幼児から始めて、小学校低学年ということでしたら、まだまだこちら側のチェックが必要だと思います。上記のあたりで出て来る4の指は、音程が低くなりがちですね。「音程悪い」って指摘するのは、プロの仕事としては不十分で、どうして音程が悪いのか分析して知らせることが教師の大事な役割ですね。ひじの入りはどうかとか、小指のタッチポイントはいいのか、親指に変な力が入ってないか、そもそも頭のなかになってる音程が低いのか、ひとつひとつ原因を追求していけば大丈夫です。

上記1小節目一拍目で、バイオリンランドでいうところの「プレップ」をさせます。1番と2番の指をくっつけて、あとの残りは離します。手の中心2番の指を先にセットするような意識を持っていくとできやすいですが、1番2番がくっつかない生徒は、最初は少し離れててもいいので準備だけはさせます。一本指で指板に着地させることはさせないようにします。

2小節目のAとDの5度も意識させます。一緒に押さえなくても、となりに平行移動するような感覚をいつももたせます。3小節目3拍目はGの音をおいたまま(ステイとよんでいます)Dをとります。

このあたりで転調も発生し、A線の指の型が1と2が開く型になります。ここも注意です。転調について説明するか、その時の生徒の様子を見てですね。改めて次のレッスンで勉強させてもいいかもしれません。それこそポイントをしぼるために、すべてを知らせないことも大事です。

まとめ

今日の応用できる「基礎」は「メヌエット」を身体で感じれば、次にメヌエットが出てきたら、演奏表現のイメージができますね。左手フォームのチェックは、どの曲にも応用できますね。特に4の指の勉強ができる曲でした。

ブログ読者の皆様、この曲からどんな基礎が勉強できるか知りたいなどあれば教えてくださいね。こんなレッスン受けてみたい!という方は、生徒募集も随時行っています。入会金などありませんので、単発レッスンも可能です。お気軽にお問い合わせお待ちしています。

***********************

随時生徒募集中です。空きスケジュールはこちら。

Facebookもやっています。

辻有里香 ページ

お教室ページ

ツイッター  @yurikaviolin

インスタグラム  yurikaviolin

お問合わせは yurikaviolin☆biglobe.ne.jp →☆は@へ

 

遊びに来てくださいね。

***********************

↓ぽちっと応援よろしくお願いします。

Follow me!