第一回修学旅行@三日目 レッスン編

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生徒さん方のお顔が見えないように、ちょっと画像小さくしてみました。雰囲気伝わりますでしょうか。昨日「旅するドイツ語」の総集編観てたら、ここが出てきました。うわああ。もう感動です。こんな素敵なホール。ここはトーマス先生が予約して準備してくださってました。お水とお菓子も休憩中に出てきましたよ。語学のできる生徒さん親子、なんと自力で観光先から集合していました。どこでも生きていけますね!添乗員さんもびっくり。

そうそう、今回の素晴らしい偶然 その1)。私達が旅行する半年前から、ウィーンを舞台にした「旅するドイツ語」が始まったこと。みんなに観てねってFacebookで呼びかけていたら、みんな観ていた様子でした。観光地がいっぱいでてきましたね。このホールも出てきました。実はここは3年前に、夫婦でベルベデーレ宮殿に入ろうとして、迷子になって「あれえ?ここはどう観ても宮殿じゃないよね。なんだろう。住宅?学校?」とか言いながら、さまよい歩いたところでした。入り口の守衛さんに、「ベルベデーレにいくの?ここは違うよ」とその日は言われて、「レッスンで来てるの!」と誇らしげに通過しましたよ。素晴らしい偶然その2)

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レッスンは旅行のおまけだからね、気楽に参加してね。と伝えていましたが、結果的には私にとっては、一番素晴らしい思い出になりました。そして2回目のウィーンに来てよかったと思いました。今回の素晴らしい偶然その3)添乗員さんがお知り合いということで、ご紹介くださったトーマス先生ですが、なんと大好きなアーノンクールのお弟子さんでした。ものすごく可愛がられていたとか。そしてこのあとお食事をしたのですが、その時に質問したら、私たち夫婦が3年前に楽友協会で聴いた、アーノンクールとコンチェルトムジクスの演奏会に、トーマス先生もチェロのドリー先生も出演なさっていたとか!!なんか、もう運命ですね。デスティニーですね(笑)素晴らしい偶然その4)です。

英語は相変わらずダメダメな私ですが、生徒たちがみんな堪能なので、いっぱい通訳してくれて助けてくれました。本当にありがとう!みんな素晴らしいです。

レッスンしていただいた曲は、発表会でも演奏した曲2曲を選びました。コレッリ作曲の「クリスマスコンチェルト」とハイドンの「ディベルティメント」。これは有名なブラームスも変奏曲のテーマで使っている旋律が入っていて、簡単にアレンジしてあるのですが、ウィーンの人が私達の演奏を聴くと、どんな感じがするのかな?と思って選びました。

まずは曲の全体像を説明していただきました。春にクリスマスコンチェルト弾くんだねと笑われました。(笑)クリスマスというのは、平穏なだけじゃなくて、その前にキリスト生誕までの産みの苦しみや、嵐(1楽章Vivaceや4楽章のAllegro)がやってきたりするそうです。最終楽章は、ゆりかご。このあたりは、合宿中に菊地先生にたくさん説明していただいていました。それに、年末の阿部千春先生の「ロザリオのソナタ全曲演奏会」でも、この暗雲立ち込める場面が説明でありましたよね。あの演奏会もあの合宿も、本当にここへの伏線としては今更ながら素晴らしかったと、企画したり、生徒に薦めたりした自分を褒めたいです。

そして細かく最初からみてもらいました。レッスン内容は、あんまり細かく書きませんが、まず音の長さとテンポ設定が主なテーマでした。ためかたとか、グルーブしながら音楽を先に進めていく感じとか、まるでアーノンクールと一緒に弾いてるみたいでした。合宿で教えていただいたことが、方向性として同じで、もっとそれを際立ってやっていけという教えだったように思います。バロックはバロック奏法でもちろん教えているのですが、それでもノットテヌートと言われました。そう言えば、外国から来る一流のバロックオーケストラの演奏は、そうなってますよね。こんなこと日本で誰もやらないよなって思ってたんですよね。

ハイドンも主にテンポ。管楽器だけでやる部分はソリで、他の部分は全員でトゥッティで、いい考えかわからないが試してみよう。さっきのコレッリみたいな対比を出してみたいと言われて、そういう風にしてみました。練習は、全部の箇所を全員で弾いていました。ソリの部分は、先生方じゃなくて頭に座ってた3人でやってみました。で、あっという間に3人になるとテンポが沈んで日本人テンポになってしまうのにびっくり。あはは。私に足りないのは、これかって感じでした。でも2回目は頑張って遅くならないようにしてみたら、先生に何も言われなかったので、この感じなのか!というのはなんとなくつかめました。

それと音程。長3度は低くってこれまた日本でもたくさん注意されていましたが、もっともっと低くでした。そして、それは時代によって変わるそうです。古典派はこれくらい、ロマン派はこれくらい。面白いですね〜。音階練習も、今からロマン派風にとりますとか、バロック弾くのでこれくらいにしますとか、設定して練習しないとですね。

お食事会の時に、生徒たちが気を使ってくれて先生の近くに座らせてくれました。その時に、テンポ設定にびっくりした。って言ったら、どの楽章かと言われたので、アレグロとかビバーチェで、びっくりした。もっとゆっくり練習していた。どうやってテンポを決めるのか、いい音楽を聴くとか?と質問したら、30年前と今では違うし、もちろん録音を聴いて学ぶことも一つ。自分はアーノンクールに習った。色んな曲の背景や資料を勉強すること、そして常に好奇心を持って取り組み、勇気を持って演奏することだと言われました。日本では、殆どのレッスンで音程のレッスンで終わってしまう。といったら、音程は大事だ。でも、テクニックと音楽は同時に学ばないといけない。テクニックが上がったら音楽を、音楽が上がったらまたテクニックを追加していく。そういうことが大事だと思っていると言われました。

はあ、今回はビオラのメンバーが足りなかったので、ビオラ持っていったので個人レッスンは受けなかったのですが、次回は是非バイオリン持っていって受けたいな。次回は2台もちか・・・。いや、機内持ち込み2台はできないんだよなあ。カルテットもレッスン受ければよかったかな。今回は、準備でそれどころじゃなかったのよね。

チェロのドリー先生の音が、まあ素晴らしかったです。大きい音だけど全く無理がない。大音量も出るので、ピアノの繊細さもまた生きる。大きいというか、リッチな音というか。もちろん体格もあるし、食べる量もぜんぜん違うし。でもなんていうか、楽器の鳴らし方に何かコツが有るんだろうなああ。バロックバイオリンの阿部千春さんの音もものすごく豊かな音が出ますが、でもドイツ人みたいに決して体格は大きくないです。楽器を鳴らすというのも、私にとっていい刺激で、よい宿題となりました。

うれしいなあ。若い頃にできなかった留学したかった夢が果たせました。この先本気でバイオリン勉強したくなった生徒は、ケルンかウィーンに留学させよう。3年後にまたみんなでいっぱい練習して、先生に上手になったところを聴いていただきましょうね。

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