『ウィーン謎解き散歩』より
もうすぐ第一回 ウィーン修学旅行です。ウィーンに行く前にインフルエンザかかって良かったです。真っ最中だったら、本当に何しに行ったんだって感じですよね。
音楽大学卒業してから、田舎に帰って来て欲しい両親から兵糧攻めにあい(笑)アルバイトや音楽関係の収入でなんとか毎月生きていました。まさか自分が海外旅行ができる日が来るとは、夢にも思いませんでしたが、結婚してから家賃も光熱費も割り勘になったので、だんだん大好きな旅行もできるようになりました。やはり、ひとり暮らしで、しかも正社員じゃないというのは、そんな余裕はないですよね。一度両親にお金を出してもらって、一緒にヨーロッパに行ったことがありますが、あれは本当にいい思い出でした。親子で海外旅行なんて、いつかと思っていてもできないものです。私が30代の時に、父があっという間に亡くなったので、本当にあの時思いきって良かったと。
その後も、お金と時間にゆとりができたら、是非音楽の都に順番に行ってみたいというのが夢でした。同級生はどんどん留学していましたが、九州から東京に出てきている私は、東京にいる事自体が海外留学みたいなものです!
最近やっと順番にオランダのコンセルトヘボウと、ウィーンの楽友協会と、ベルリンのベルリン・フィルハーモニーに3年掛けて行ってきました。ドイツでは、バッハがお勤めしていたトーマス教会にも。これを生徒たちにも見せたい、聴かせたいと思ったのが修学旅行の始まりです。東京にいれば、一流の音楽家が世界中から来てくれます。わざわざ行くこともないじゃないかとも思うのですが、そこのホールで音楽を聴く、空気感とか聴衆の感じとか、やっぱり体験すると違うんじゃないかなと思っていたら、ツイッターでフォローしている指揮者の方が、こんなツイートをなさっていて、このツイート、やっぱりこの企画してよかったなあってつくづく思いました。
さて、毎回もっと勉強してくればよかったと思うので、なんかいい本ないかなと思って買ったこの本。ウィーン美術史美術館という章があり、10枚の絵についてそれぞれの見どころと謎が書かれていて、とてもおもしろかったです。これ読んで、もしくは持っていって読みながら美術館を観て回ったら、面白さが倍増するだろうなあと。
例えばブリューゲルの『農民の踊り』で踊っている男性の足の下に麦が描かれているのですが、それが十字架の形になっている。これは宗教による権力者の圧迫に対する反発に現れかもしれないし、ただの麦わらを描いただけかもしれないとか。そんな話が続くのです。
今回は双眼鏡も買いました。有名な絵には人が群がっているので、これで遠くからでもしっかり観えるはずです。美術史美術館行けるかな?クリムトの接吻とまた再会できるかな?